「パチンコ裏物語」を読んでみた。

今月からタバコが値上げになった。
私はタバコを吸わないので痛くもかゆくもない話なんですがタバコを吸う人にとってはもう禁煙しようか吸い続けようか真剣な問題らしい。
鋼鉄の意志を持ってすれば禁煙なんてすぐできるだろうと思いつつ人には止められない物が一つや二つ有ったりする。
私にとってはパチンコもその一つかもしれない。
止められない理由の一つに巷の雑誌などに載っているボーダー収支・期待収支理論があったりする。
回る台を打ち続ければ一時期、収支がマイナスになっても長いスパンでみればプラスに転じるというものだが未だにプラスに転じたことがない。

最近、「パチンコ裏物語」という本を読んだ。
パチンコ店で20年勤務した筆者がパチンコ店で繰り広げられていた哀憎劇を皮肉を込めて書き綴った物だがこれを読むとボーダー収支やら期待収支理論などパチンコをする人が金科玉条のごとく信奉していることが一気に崩れ去ってまう。
1000円分、打ち込んで17回、回るとするとデジタル一回、回すのに約60円使うことになる。
2回、回す分で缶コーヒーが買える。
MAXタイプだと確率400分の1だから400回、回して1回当たるか当たらないか分からないものに60円づつ、つぎ込むことになる。
冷静に考えれば、誠に恐ろしい。

パチンコ産業は不況の中、今でもがっちり儲けている。
新聞の折り込みチラシにパチンコ店のものが無かったため無し。
パチンコ台メーカーも新機種投入時には一流ホテルを借り切って大々的なセレモニーを行う。
去年行われた国立競技場での石原裕次郎、23回忌法要がパチンコメーカーの肝いりで行われたことは記憶に新しい。
台湾や韓国ではとっくに廃止になったのに日本では何故出来ないのだろう?
困る人がいっぱいいるから止められない。
テレビ局はスポンサーがいなくなれば番組を制作できなくなるし国会議員は献金を貰えなくなる。警察はシャバ代を貰えないし天下り先もなくなる。
パチンコ店に勇んで行く人はまさしくネギをくわえたカモなのです。
私もその一人でした。
でもパチンコ裏物語を読んでからは行ってない。
前にパチンコ「30兆円の闇」という本を紹介したがこれはパチンコ産業全体を見たときの話だったのでイマイチ現実味がなかったんですがパチンコ裏物語はパチンコ店という中でのお話なのでより身近に感じた。
書かれていることの真偽は読者自身が判断することだがパチンコを打つことがバカバカしくなることだけは保証する。