Winny体験者は語る。
私も褒められた人間ではないのでファイル共有ソフトなる物を使用したことがある。
もう9年ほど前になるが初めてパソコンを購入しキーボードを人差し指でプチプチ押す程度のころにWinMXと出会った。
パソコンに保存できる物は、タダで何でも手に入るので、瞬く間にWinMX中毒になった。
そうこうしているうちにWinMXよりもさらに強力なソフト、Winnyが登場する。
WinMXは常にパソコンの前で監視しながらダウンロードの操作をしなければいけないのに対してWinnyは一回、欲しい物を登録しておくと勝手に探し出してダウンロードを開始する。
なぁ~んて簡単なソフトなの、と正直思った。
だがこの時、パソコン初心者の頭の中にはWinnyがいかに恐ろしいソフトであるか思ってもいなかったのである。
その序章はWinnyを使い始めて半年ほど経ったある日のことである。
Windowsが立ち上がらなくなったんです。
おかしいなと思いつつ何回か電源を入れ直したら起動したので気にもとめなかったんですが段々とその症状が頻繁に起こるようになったんです。
これはどう考えてもおかしい。
そこでOSの入っているハードディスクを取り出してノートパソコンに外付けの状態でウィルススキャンをかけてみました。
すると・・・
ウギャ~!!!Σ(゚□゚(゚□゚*)!!ウイルスを1000個以上検出!!
青くなったのは言うまでもない。
どうやらウィルスがWindowsのシステム内部にまで入り込んでWindowsの体をなさなくなってしまった様である。
もちろんウィルスの進入口はWinny。
ただ幸いだったのは増殖するだけの軽度のウィルスだったこと。今ではパソコン内部の情報をWinnyへと放出してしまう危険なウィルスが多数存在するがWinnyが初期の頃はまだそんなウィルスも出回っていなかった。
ハードディスクは廃棄。新しいハードディスクを買ってきてOSをインストールし直した。どえらい出費だ。
さすがにそれ以降、ファイル共有ソフトを使うことはなくなった。
Winnyの技術は素晴らしい。
ただ使用する人が100%、善人だったらの話である。
Winnyなどのソフトは、どうやらパソコン初心者が一度はかかる「はしか」の様な病かもしれない。
ただこの病は人生を棒に振る可能性のある病である。
仕事で使っていた会社の機密文書がネットへ流れればもちろんクビだろう。
彼女と撮った恥ずかしい写真がネットへと流れれば他人の人生をも破壊しかねず、ネットが有る限り孫の代までネットの世界をさまようことになる。
Winnyは百害あって一利なし!
気付いてからはもう遅い。体験者だから言えるんです。
学校を卒業し個人でパソコンを所持する度合いが高くなるこの季節。くれぐれもご用心下さい。