いれずみ突撃隊

高倉健、主演の「いれずみ突撃隊」という任侠映画を観ました。
任侠映画といっても舞台は日露戦争時のシナ大陸です。
最近では文芸大作的な映画にしかでない高倉健さんですが、刺青をばっちり掘った昔の映画の方が好きです。
ところでこの映画、他の映画と比較して珍しい点は、慰安婦が頻繁に登場するんです。

上映されたのが1964年。
朝日新聞が「従軍慰安婦」に付け火する遙か前の作品です。
戦争体験者が今よりも沢山おられた時代、なんのクレームもなければ制作陣にも「慰安婦」に対して何のバイアスもかかっていなかったと思います。
そういった意味では「慰安婦」とはこういうものだということが映像として発見できるのではないでしょうか。

鑑賞すると慰安婦は性奴隷とはほど遠いです。当たり前ですが…。
お金のために仕事をしている訳ですが兵隊さんのため日本のために頑張っているという使命も感じられます。
「兵隊さんは死んだら靖国に行けるけど、私たちは野垂れ死にだ。」
という台詞も印象的ですし、戦場へ赴く兵隊さんのために、おにぎりを作ろうとご飯を炊く薪が見つからず折角稼いだお金の紙幣を全部燃やすシーンなど普通の売春婦ができるでしょうか。

最後には日本兵も慰安婦も玉砕します。
日本のために日本男児も大和撫子もピンチの時はやるときはやる。
そんな心意気を見せつけられた映画でした。