今年の竹原市政

その旅客船の底には大きな穴が開いていた。
このままでは沈没するのは確実だ。
しかし乗客はまだ知らない。
搭乗員はとっくに知っているものの勇気がないのか責任逃れなのか見て見ぬふりをしている。
新しい船長はこのままでは沈没すると自分で機関室に入り穴をふさいだ。
とりあえず沈没は免れた。
しかし問題が浮上する。
その旅客船の修理には搭乗員の同意がなければならなかった。
搭乗員達は一斉に規則を守らない船長は早く辞めろと言いだした。
船長は乗客の人命第一を考えての緊急的措置をとったのだった。
船長は何も知らない乗客以下、搭乗員の多数決で辞めさせられた。
新しい船長め、かっこつけやがってざまあみろと搭乗員は得意げである。
しかし搭乗員の体には乗客には配られないライフジャケットをしっかりと着込んでいたのである。
その旅客船の名は「阿久根丸」と言う。


皆さんは「ネバダレポート」をご存じか。
国際通貨基金(IMF)が日本の財政破綻を見越して財政健全化をするにはどうしたらよいかをまとめた物である。
以下の項目である。

1.公務員の人員の総数を30%カット、給料も30%カット。ボーナスも全てカット
2.公務員の退職金は100%カット
3.年金は一律30%カット
4.国債の利払いは5~10年間停止
5.消費税は15%引き上げて20%へ
6.課税最低限の年収100万円までの引き下げ
7.資産税を導入し、不動産に対しては公示価格の5%を課税
 債権・社債については5~15%の課税
 株式は取得金額の1%課税
8.預金は一律ペイオフを実施するとともに、第二段階として預金額を30~40%カットする

一番目と二番目を見て欲しい。
これ位やらないと日本は財政破綻するのである。
これに比べれば今年、竹原(前)市長が行った事は”阿修羅の如く”と言いつつも温情な措置とも言える。
もっと激烈にやって欲しかったのが正直な感想である。
来年こそは”阿修羅の如く”やってもらいたい。
とは言っても市長選に当選してからの話だが、落選したならそれも良し。
竹原さんは阿久根のような片田舎で収まるスケールではない。
憤死する可能性もある。
その前にもっと大上段で暴れて欲しい。
それが正直な感想なんです。