米国務省のケビン・メア日本部長、ホントのことを言う。

終戦直後の普天間基地

終戦直後の民家のない普天間基地

■米国務省のケビン・メア日本部長、発言概要■
沖縄の基地は、もとは田んぼの中にあったが今は街の中にある。それは沖縄の人々が米軍施設周辺の市街化と人口増大を認めたからだ。
 沖縄の米軍基地は地域の安全保障のためにある。日米安保条約上の日本の義務は基地のための土地を提供することだ。安保条約上の日米関係は非対称で、日本に有利、米国に不利だ。日本は米軍が攻撃されても米国を守る義務を負わないが、米国は日本の人々と財産を守らねばならない。
 米国には二つの理由で沖縄に基地が必要だ。基地がすでにそこにあり、地理的に重要だからだ。在日米軍は司令部が東京にあり、危機の事態には補給と部隊を調整する物流の中心の位置にある。三沢(青森県)は冷戦期の重要な基地でロシアに近く、岩国基地(山口県)は韓国から30分だが、それでも沖縄の地理的位置は地域の安全保障にとって重要だ。
 沖縄はかつて独立した王国で、中国に朝貢していたが中国の一部だったことはない。米国は沖縄を1972年まで占領した。
 沖縄の人々の怒りと不満は米国よりも日本に向いている。民主党政府は沖縄を理解していない。沖縄との意思疎通のパイプがない。自民党の方が民主党の現政権より沖縄に通じ、沖縄の人たちの関心を理解していた。
 鳩山前首相は左派の政治家だった。民主党と鳩山前首相の存在にもかかわらず、日米は(昨年)5月に2プラス2合意を何とか発表できた。
 米国は沖縄での米軍の足跡を減らすため、海兵隊8千人をグアムに移転する。日本はこの移転費用を提供する。これは日本の具体的な努力の表れだ。民主党政府は実施を遅らせてきたが、政府が現行計画を実施すると確信している。
 東京(日本政府)は沖縄県知事に「お金が欲しいならサインしろ(移転計画に応じろ)」と言う必要がある。米海兵隊が基地を置く場所は他のどこにもない。民主党は本土での代替施設を提案したが、米軍にとって本土に場所はない。
日本文化は合意に基づく「和」(調和)の文化だ。合意形成は日本文化において重要だ。日本人がこれを「合意」と呼ぶ一方で、それは「ゆすり」を意味し、合意の文化を「ゆすり」の手段に使う。合意を探るふりをすることで、人々はできるだけお金を得ようとする。沖縄の人々は東京に対する「ごまかし」と「ゆすり」の名人だ。
 沖縄に農業はあるが、主要産業は観光だ。沖縄の人々はゴーヤーを作るが、他県の方がもっと作る。沖縄の人々は怠惰すぎてゴーヤーも作れない。沖縄の離婚率、出生率(特に非嫡出〈ちゃくしゅつ〉子)、アルコール度の高い酒を飲む沖縄の文化による飲酒運転率は最も高い。  日本では「建前と本音」に気をつけるべきだ。「建前と本音」とは「発言と実際の意図は別だという考え方」だ。私は沖縄で普天間飛行場は「特に危険ではない」と言った。私の発言によって沖縄の人々は私のオフィスの前で抗議した。沖縄の人々は普天間を世界で最も危険な基地だと言うが、それは本当ではないと彼らは知っている。福岡空港や伊丹空港も同様に危険だ。
日本の政治家は常に「建前と本音」を使う。沖縄の政治家は東京での交渉で合意するが、沖縄に戻って合意していないという。日本文化が「建前と本音」を重視しすぎるので、米国の大使や他の代表は真実を語ることで常に批判される。
 米軍と自衛隊は精神構造が異なる。米軍はあり得る配備に備えて訓練するが、自衛隊は配備のため実際に準備することなしに訓練する。
 地元の人々は米軍の夜間訓練に反対するが必要だ。現代の戦闘は夜間に行われることが多いからだ。夜間訓練は抑止力の維持に欠かせない。
 憲法9条を変えるべきだとは私は思わない。今後変えられるとは思えない。憲法が変わることは米国にとって悪い。日本に在日米軍が不要になるからだ。憲法が変われば米国は日本の国土を米国の国益を促進するために使えなくなる。日本政府が支払う高価な受け入れ国支援は米国の利益だ。我々は日本でとてもいい取引をしている。

ケビン・メア氏の発言を読む限り何が問題なのか私には分からない。
ホントのことを言われると人間、ムカッとするものだ。